【年間200件の事例】から学ぶ「孤独死対処方法」

コロナウイルス(新型肺炎)感染対策と除菌消毒について

除菌

2019年度末頃に中国武漢がコロナウイルス(新型肺炎)の感染源と言われており、日本では1月下旬頃から毎日のようにニュースで騒がれるようになりました。
3月現在まで日本では、クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス号)、屋形船、タクシー、病院、スポーツジム、ライブハウスなどで、感染者が多く報告される事態となっております。
我々、特殊清掃業者の多くに、ホテル、オフィス、テナントオーナーなどから除菌消毒などどのように対策したら良いのか?ご相談が増えてきました。
目に見えないウイルスですが、自分の身を守るためには感染対策を実行しなければなりません。

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1.コロナウイルス(新型肺炎COVID-19)の症状とは

感染者は喉の痛み、発熱、咳が長引く(7日前後)、倦怠感、息苦しさなどの症状や味覚がなくなることもがある。重症化すると肺炎になり、多数の死亡例もある。
町医者⇒保健所⇒国立感染症研究所のルートでPCR検査を行い、感染の有無を調べます。

2.新型コロナウイルスに感染されるルートとは

  1. 飛沫感染
  2. 接触感染

2-1.飛沫感染とは

咳やくしゃみで口から細かい水滴(飛沫)が飛び散り、この飛沫に病気の原因となる細菌やウイルスが含まれていた場合、これを吸い込むことで感染するのが
飛沫感染です。(参考例:インフルエンザ)

2-2.接触感染とは

人体の皮膚や粘膜の直接的な接触、またはエレベーターのボタン、階段の手すりや共用のタオルなどのような物体の表面を介しての間接的な接触により、病原体が付着することで感染することです。

エアロゾル感染という説
エアロゾル感染も疑われてはおりますが、感染症の専門家の間では意見が分かれている。

3.基本的な感染対策とは

厚生労働省が発表するには、帰宅時や食事の前、トイレの後など、こまめに石鹸で手を洗うことがとても重要と言われており、可能ならばアルコール消毒(消毒用エタノール)が望ましいです。
また、自覚症状の無い感染者がマスク無しで咳やくしゃみした際に、手で口をふさぐことで手にウイルス菌が付着して、その手でドアノブなどを触る事で、他の人へ接触感染させてしまう恐れがあります。
したがって喉エチケットを行う必要性があり、特に高齢者はコロナウイルスに感染すると重症化しやすく、人ごみの多い場所は避けた方が無難です。

現時点で分かっている感染しやすい場所の特徴
タクシー、屋形船、ライブハウス、スポーツジムなどの人が寄り添う場所(特に狭い空間や換気の悪い場所)で感染しやすいと言われております。また北海道など寒い地域での感染が多く見受けられます。

4.飛沫感染又は接触感染に有効な除菌消毒作業とは

飛沫感染はマスクで防ぐしか方法ありませんが、接触感染対策は消毒用エタノールでドアノブを清拭を行うことや、次亜塩素酸ナトリウムを活用することで一定の消毒効果が望める。
次亜塩素酸ナトリウムの場合、有効塩素濃度は200∼500ppmにて1時間以上浸漬使用することが望まれますが、1,000ppm以上30分以上の使用が効果的に思われます。

次亜塩素酸ナトリウムは強力な殺菌力を有する消毒薬である。
MRSAなどの一般細菌、真菌及びB型肝炎ウイルス、ノロウイルスなどに対して殺菌・不活化作用を示す。
一般細菌には100ppm(0.01%)液で、またウイルスや芽胞には1,000ppm(0.1%)液での清拭を行う。(2度拭きが望ましい)
 漂白や脱臭効果もあり、希釈すれば毒性が低く、水道水など水の消毒にも用いられる。

4-1.次亜塩素酸ナトリウム(または次亜塩素水)の使用用途

  1. 厨房での消毒
  2. 哺乳瓶や投薬容器の消毒
  3. トイレ(便器)の消毒
  4. 医療機器の消毒
  5. 孤独死などで床上の血液や体液の消毒
使用用途 濃度(ppm) 使用方法
哺乳瓶の殺菌消毒 125ppm 哺乳瓶を洗った後、次亜塩素ナトリウム125ppm希釈液に、1時間以上浸す。
医療器具の消毒 200∼500ppm 次亜塩素ナトリウム200∼500ppm希釈液に、数分浸すか清拭する。
室内・浴室・トイレの消毒 200∼500ppm 次亜塩素ナトリウム200∼500ppm希釈液で清拭する。
排泄物の消毒 1,000∼10,000ppm 次亜塩素ナトリウム1,000∼10,000ppmを用いる。

4-2.消毒薬剤と99.9%が死滅する迄の作用時間

微生物 次亜塩素酸ナトリウム 消毒用エタノール
濃度 作用時間
一般細菌・酵母 100~1,000ppm 20秒~10分 10秒~1分
糸状真菌 100~1,000ppm 10~30分 2~10分
細菌芽胞 10,000ppm 3時間 (無効)
結核菌 1,000~20,000ppm 10~30分 20分
一般のウイルス 200ppm~1,000ppm 1~30分 1~30分
B型肝炎ウイルス 1,000~20,000ppm 20分~1時間 (効果あり)

(厚生労働省では新型コロナウイルスに有効な可能性がある消毒方法として次亜塩素酸ナトリウムの使用を推奨している)
(経済産業省では新型コロナウイルスに有効な可能性がある消毒方法として次亜塩素酸水を選定した)

5.密閉された空間ならプラズマ発生体によるオゾン除菌消臭が効力高い

密閉された空間にしか有効ではありませんが、上記の薬剤噴霧や手の届かない場所を除菌するにはオゾン燻蒸がとても有効です。
オゾン脱臭機は、大きく分けて2つの効果があります。

  1. 除菌効果が高く塩素の約7倍の除菌力と言われている
  2. 除菌だけでなく、消臭効果も高い

5-1.除菌にはCT値がとても大事

CT値(オゾン効果)とは、オゾン濃度(ppm)とそのオゾン濃度に何分(min)間接触したかの積で表す値です。 

CT値 オゾン濃度(ppm)×時間(min)
オゾン濃度(ppm) オゾン発生量(mg/h)÷空間容積(㎥)÷2.14÷60
空間容積(㎥) 床面積(㎡)×天井の高さ(m)

また「プラズマ発生体」によるオゾン脱臭機では、プラズマがウイルス菌を焼き殺す役割も果たします。

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青いのがプラズマ発生体

5-2.消臭にはオゾン発生量とファン風量がとても大事

一方、消臭に関しては、オゾン発生量(例:7,000mg/h以上)とファン風量(例:450m3/h以上)に稼働時間で消臭力が違ってきます。

6.新型コロナウイルス除染作業の大雑把な流れ(3工程)

W除菌+空間フローラ形成(陽性反応場所の除染作業手順)

STEP.1
オゾン除菌
プラズマ発生体を持つ高濃度なECOZON社製オゾン機にて、C/T値を基準にウイルス菌を不活性化させます。

注意

(活用するオゾン機種の性能によって除菌能力に大きな差が発生します。)活用するオゾン機種名を公表されていない場合、低スペックの機種を活用して除菌力が弱く、ウイルス菌を不活性化できない可能性が高いです。

STEP.2
拭き上げ消毒作業
安定型次亜塩素酸ナトリウムまたは、加速化過酸化水素にてドアノブ、エレベーターのボタン、テーブル、スイッチ類、階段の手すりなどを拭き上げ消毒いたします。また、床がカーペットの場合、加速化過酸化水素などを染み込ませて除菌いたします。

注意

ここで消毒剤を噴霧させると、ウイルス菌が拡散いたします。また、効果が不確実であることから行わない。消毒作業は拭き上げ作業が主体となります。

STEP.3
空間フローラ
除染後は、悪玉菌だけでなく善玉菌も通常の空間より減少します。そのため、菌が繁殖しやすい環境になります。グランバイオ「エア」というバイオ消臭剤を噴霧して、善玉菌を供給し除染後の乱れた空間フローラを整えることで除染の効果を維持させます。(消毒後の最終作業で初めて噴霧させます。)

注意

消毒除菌の作業だけで終わりではありません。除菌後にも、もう一つ善玉菌を空間に供給させて、除染前の空間に取り戻す作業が必要となります。

7.厚生労働省ガイドラインによる消毒方法の禁止事項

消毒・清掃等の実施(厚生労働省から市区町村へ事務連絡)令和2年3月6日

新型コロナウイルス感染が疑われる者の居室及び当該利用者が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施する。具体的には、手袋を着用し、消毒用エタノールで清拭する。または、次亜塩素酸ナトリウム液で清拭後、湿式清掃し、乾燥させる。なお、次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。トイレのドアノブや取手等は、消毒用エタノールで清拭する。

※厚生労働省ガイドラインだと新型コロナウイルスへ消毒剤を噴霧による除染方法はNG

注意

したがって「厚生労働省ガイドラインによる消毒方法」と記載していながら「消毒剤の散布」など「噴霧」と言う項目が記載されている場合はご注意ください。新型コロナウイルス除染(消毒)作業でのガイドラインを守っておりません

8.新型コロナウイルス除染作業料金とは

作業内容 床平米単価
1.感染予防の消毒除菌作業 800円∼
2.感染者場所の除菌消毒作業 2,500円∼

※床がカーペットの場合は床平米1,000円追加させていただきます。

感染予防の消毒除菌作業内容
W除菌(オゾン燻蒸+消毒剤散布)
感染者場所の作業内容
W除菌(オゾン燻蒸+アルコール拭き上げ)+消毒後に空間フローラ形成(善玉菌を散布)

※厚労省では感染者の場所にて次亜塩素酸など消毒剤散布によるやり方を推奨しておりません。「上記参照」

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